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2017.08.08
国家戦略特区は違憲
加計学園だけではない!
 

 
 愛媛県今治市への加計学園獣医学部の新設は、安倍首相が「指示していない」と言っても国家戦略特区諮問会議で推進された。同諮問会議は「首相主導で、ミニ独立政府のような権限」を持っており、組織・制度自体が問題なのである。


 特区には、小泉政権の「構造改革特区」、民主党・菅政権の「総合特区」、第二次安倍政権の「国家戦略特区」がある。構造改革特区と総合特区は、ボトムアップ型で地方が必要とする特区構想を国に提案する形式をとった。


 規制こそ国民守る


 「国家戦略特区」の政策目標は、「産業の国際競争力の強化・国際的な経済活動の拠点の形成」であり、地域の活性化は入っていない。特区での成功を日本全体に広げる方針で、アベノミクスの実験場と化している。
 安倍首相は、13年2月28日の施政方針演説で「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指す」と表明し、14年の1月のダボス会議では「既得権の岩盤を打ち破るドリルの刃になる」「いかなる既得権といえども、私の『ドリル』から無傷ではいられない」と発言し、「規制改革」を推進してきた。
 安倍政権は、規制を悪の権化に仕立てあげるが、規制はそもそも人の健康、安全等を守るためにあり、労働法制、食品安全、自然環境保全等しかり。規制こそ国民を守る岩盤だ。


 あちこちに「特区」


 国家戦略特区に基づく「規制改革メニュー活用数は46、認定事業数は242」に達し、加計学園以外でも、危険な事態が進行している。その一つに「外国人家事支援人材の活用」がある。日本で働く外国人家庭のサポートをするという名目で、竹中平蔵・パソナグループ会長等が推進している。外国人労働者の低賃金での雇用が想定され、日本の家事・福祉労働者のさらなる低賃金化が危惧されている。農業では、新潟市での「農家レストラン設立要件の緩和と外国人の農業就労を認める新制度」が進められている。
 さらに、東京圏では、「国際ビジネス、イノベーションの拠点」として、25の規制改革メニューを活用し、80事業が実施されている。東京都65、神奈川県10、成田市2、千葉市3である。都民ファーストを掲げる小池都知事も、「国際金融都市・東京」構想(東京版金融ビッグバン)を打ち出し、「投資家・企業ファースト」になるのではと危惧されている。


 住民投票が必要だ


 小林節慶大名誉教授は、「国家戦略特区法は憲法違反」と断じる。憲法95条は、特別法の住民投票を規定する。一つの地方公共団体に適用される特別法は、住民投票で同意を得なければならない。地方公共団体では、有権者の50分の1の連署で、条例の制定・改廃を請求できる。
 今治市をはじめ、国家戦略特区の対象自治体では、住民投票を求める条例制定請求の取り組みも検討する必要がある。



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