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 2018.09.18
環境省 原発事故汚染土を『再利用』へ
フクシマで“実証実験”

 
 環境省は、福島県はじめ東北・関東8県で出た福島原発事故汚染土壌を道路などに再利用する方針だ。福島以外の汚染土壌を保管する関連県の63自治体に再利用のアンケートを3月に実施したが、「検討する」は11%、多くが「飛散・流出」「地下水への影響」などを危惧、「処分も再利用も困難」と回答した。

 反発が強いとみた環境省は、汚染土壌が山積みの飯舘、南相馬、二本松で「復興」支援とバーターで農地や河川や道路に再利用する「実証実験」を進めている。

 飯舘村の帰還困難区域長泥地区にフレコンバッグを持ち込んで土壌を取り出し、草木・石等の異物を分別し、一定濃度(5000Bq/㎏)以下の土壌を田んぼの上に積み上げ、さらに50㎝の覆土を行い、花卉(き)やエネルギー作物を作る計画。二本松は道路基盤材として再利用が提案されている。河川への流出防止など含め莫大な経費が想定される。

 環境省は「地元からの要望」と言うが、他の帰還困難区域では復興再生拠点計画が進められているのに、長泥地区には無策なので何とかしてほしいと飯舘村が要望したら、汚染土壌処分場とのバーターとなったようだ。

 南相馬では常磐高速小高IC の建設について、環境省・復興庁から「除去土壌再利用オーケーなら費用を出しましょう」と南相馬市に働きかけた。桜井勝延前市長は前向きだったが、今年1月に就任した門馬和夫市長は再利用には慎重だ。

 除去土壌は、すべて中間貯蔵施設へ持って行くはずだった。中間貯蔵施設がなかなか進まないので地元に押し付けるというのだ。しかも福島を実験台にして、他の関東・東北各県に適用しようという魂胆がある。

 専門家の間では、場所によっては除染の効果に疑問があった。莫大な経費をかけ、中間貯蔵場所の確保も不十分。住民が納得できる条件での集団移住に費用を使う案もあったのに、フレコンバッグの山を築いたのだから、すべて東電敷地に運び込むべきだ。廃炉になる福島第二も含め敷地はたくさんある。

 ゼネコンは除染で大儲け、次は「再利用」でと意気込む。