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 2018.12.25
発議阻止 法改正・準備一体で
国民投票で改憲派絶対有利
 「憲法改正発議がされても国民投票で勝てばよい」との考えに冷水を浴びせたのは、11月30日に東京で開かれた「現代を考える連続講座」の講師として登場したノンフィクション作家の本間龍さん。護憲派の認識がいかに甘いか明らかにした。講演内容を報告し、悔いを残さない準備と運動を進めたい。

 国民投票の勝敗の決め手はテレビコマーシャル(CM)。広告代理店の博報堂で営業経験が長い本間龍さん(50歳)の話は、問題の根幹を語った。

 テレビCMを制するには事前準備と資金力、そして広告代理店の力だ。

 改憲派と護憲派の資金力は一桁以上の違いがある。政党交付金、企業献金(寄付)、改憲団体の寄付の前には、護憲派は圧倒される。 

 しかもCMフィルム制作には、企画からタレント集めから始まり、完成まで1カ月近くの時間がかかる。改憲スケジュールをコントロールできる改憲派は、絶対的な優位に立てる。60日から180日間の国民投票運動期間の最初の数週間は、改憲派のCMばかりとなりかねない。

 そして、テレビCM制作からCM枠やスポンサー枠を押さえるのが広告代理店。そこに改憲派の代理店となって現れるのが世界一の広告代理店の電通だ。

広告が投票を制す
 株式会社電通の売上高は5兆2千億円(2017年連結、国内1兆2千億円)。2位の博報堂の1兆2千億円の4倍以上という業界のガリバー企業。東京オリンピックは招致運動から関わり、一社独占状態。

 その電通は歴史的に自民党と提携してきた。徐々にネット広告に流れが移っているとはいえ、現段階ではテレビCMの影響が最も高い。そのテレビCMのシェア1位は電通で、全体の24・2%。各メディアは電通に背を向けることはできない。

 改憲発議の日程を握り豊富な資金を誇る政権党、自民党が「印象操作」にたけた電通と組み、テレビのCM枠を押さえることも含め、準備を進めることになる。 広告のターゲットはどうしようかと賛否に迷っている層だ。そこに改憲賛成のCMがゴールデンタイムに大量に流れ、反対のCMは隅に置かれる。

 人気タレントを総動員して改憲派こそが躍動的で若々しく未来創造的、護憲派は古く高齢者が過去の遺産にしがみついているだけというイメージをこれでもかと降り注がせる。そこに近隣諸国と何らかの事件でも起こせば、一気に改憲賛成の流れが完成する。

 そして、本間龍さんは改憲国民投票を戦争に例える。

 改憲派は安倍自民党が中心となり、しかも死に物狂い。負ければ政権交代はおろか、改憲は二度とできない。

 一方、護憲派はバラバラで、負けても次があると内心思っている。これでは勝負は闘う前からついている。

 憲法が変わらないのに、それに反して戦争ができる仕組みがつくられ、兵器関係予算が聖域のように増加している。いったん憲法が変えられたら取り返しがつかない。

資金とCMの公平化を
 もちろん、憲法改正発議を何としても止める運動に全力をかけるのは当然だ。そして改憲派のプロパガンダに対抗できるように、一刻も早く、護憲派が結集し、その中心(安倍総理のようなアイコンも)を決める。そしてメディア・広告戦略構築を開始し、メディア戦略実行のための資金計画に着手しなければならない。

 あわせて、これまで見てきたように国民投票を公平・公正な投票となるよう法改正が必要だ。

 そのポイントの一つは何といっても資金の公平化を図ること。あらゆる宣伝広告の総発注額の上限を決めて国が支給する。