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2018.06.05
アグリビジネスM&A
バイエルがモンサントを買収
 独バイエル社が米モンサント社を660億ドル(約6兆8千億円)で買収する計画が実現することになった。3月には欧州連合(EU)から、4月には米司法省から認可を得た。
 バイエル社は欧州委員会との交渉で独BASF社の競争力維持を条件に、野菜種子と農薬、デジタルテクノロジー事業などの資産売却に同意した。新会社は種子と農薬の世界市場の4分の1以上を獲得し、最大の化学・農業独占企業になる。米国48州の調査では農家の9割以上が市場独占・農民データの管理・化学薬品使用の圧力に懸念を感じているという。環境保護団体は強く反対している。

 モンサント社の悪評は高い。サッカリン、PCB(ポリ塩化ビフェニール)、DDT、枯葉剤、GMO(遺伝子組み換え作物)である。 また、除草剤ラウンドアップには発がん性物質グリフォセートが含まれ、その使用で抵抗力を持った雑草が現れ、新たな薬品が必要となり、生産コストを引き上げる結果を引き起こしているなどだ。 しかし、過去のイメージから脱皮できるメリットを見ながら、世界を代表する製薬企業に買われることを選択したようだ。バイエル社側も買収を通じて新たな巨大市場、ブラジル、インド、アルゼンチン、中国を視野に入れている。この2社は第二次大戦中、モバイ(Mobay)社という一つの会社であり、ニュルンベルク裁判で戦後分社化された経緯がある。

 1万年の多様な農業の歴史、蓄積された農民の知的財産が新たな資本の攻撃に直面している。

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