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  2. 週刊新社会 >2020.06.23

虚構の核工場         
連載第12回
6月9日。「さようなら原発1000万人アクション」と「原子力資料情報室」などの共同で、経産省へ「核燃料サイクル政策の見直しと六ヶ所村再処理工場稼働凍結を求める要請書」を手渡した。

 青森県六ヶ所村の核燃料再処理工場は、建設工事がはじまってから27年がたった。が、いまだピクッとも動いていない。毎年、来年には竣工する来年には、と言いつづけて四半世紀。

 いまも21年度には完工する、と言っている。が、誰も信じていない。稼働できないことは、太陽が西に沈むのとおなじ真理である。そもそも、建設開始から27年たっても、完工できない「未完の工場」など怪奇映画の舞台でしかない。これで採算が合うはずがない。ところがこの工場は、すでに3兆円も投入してなお、試運転さえ成功していない。それでもまだ止めないのは、これが日本の原子力行政の「絵に描いた餅」のアンコだからだ。

 原発で発生する使用済み燃料を、ここでウランとプルトニウムに分離して、そのプルトニウムを、MOX燃料にして使えば永遠に燃料を補給できる。その受け皿が、もんじゅ型「夢の高速増殖炉」だった。が、これはすでにオシャカになった。

 バカげたことだが、技術的、コスト的に、もうダメだとわかっていても、猛突進するのが、日本帝国陸軍のインパール作戦やガダルカナル作戦のDNA。兵士の屍体の山を築いた。無惨だ。

 六ヶ所村の核燃料再処理工場は、原子力船「むつ」、もんじゅと同じ、虚構の原子力政策の結末である。それでも止めるとはいわず、こんどは原子力規制委員会が、新規制基準に適合している、として日本原燃の「審査書案」を了承した。

 机上の空論にOKを与えるのは、ただ条件に合っている、事故があるかどうかは、責任をもたないという無責任だ。

 その日、経産省の担当者の意見も聞いたが、既定方針通り。責任官庁は、未来に責任を負わない。










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