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2017.03.28
辛淑玉連載 たんこぶ茶番劇
連載第478回
 
 

 政府は、沖縄に基地を押し付けるために、沖縄の人々を孤立させようと必死だ。
 3月9日、参議院内閣委員会で警察庁の松本光弘警備局長が、「反対運動を行っている者の一部には極左暴力集団も確認されていると承知している」と発言した。この回答を引き出したのは「日本のこころ」の和田政宗。彼は、辺野古で、自分の同行者が87歳になる島袋文子さんから暴行を受けたとして被害届を出したことでも有名だ。大の男が車イスのおばあから暴行されるという発想からして、彼には抗う者すべてが過激派に見えるのだろう。 このヤラセ質疑で、米軍北部訓練場(東村など)やキャンプ・シュワブ(名護市辺野古)周辺での抗議活動による威力業務妨害が32件あり、41人を逮捕したことを明らかにしたというが、その多くは起訴もできない不当逮捕ではないか。
 だのに和田は、「極左暴力集団とはテロや殺人を行ってきた過激派を指す。こうした集団が基地反対運動に入り込んでいることは極めて恐ろしい」とツイートした。それに呼応して、ある防衛省幹部が「県外から沖縄に入った過激派が反基地運動を先鋭化させている側面もある」と指摘したらしい。 まさに、誰が「過激派」で「テロリスト」なのかはお上が決める、ということだ。そして、そう名指しされた者はテロ対策特措法でやられるか、共謀罪でやられるか、ということだろう。
 現行法の下でさえ、山城ヒロジを不当逮捕した挙句に5カ月以上も勾留していた。世界的に非難が高まると家族だけは面会を許可するという、最低の極み。辺野古の基地が完成するまで監獄から出さないという政権の意図が丸見えだ。
 沖縄県警本部長の池田克史氏が北部訓練場周辺の反対運動について、「県内のみならず県外からも各種団体、個人が参加している。極左暴力集団の参加も確認している」と県議会で答弁したらしいが、だったら具体的にどの集団が何をしたのか出せよ。
 国家暴力を暴力と認識できず、逆らう者を極左暴力集団だとする茶番劇。その延長線上に共謀罪がある。


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