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  2. 週刊新社会 >2019.08.20

辛淑玉連載 たんこぶ
オレさま男の連携 
連載第591回
 ワールドカップ女子サッカーは米国の優勝で幕を閉じた。キャプテンのミーガン・ラピノーは、女子サッカー選手と男子選手の賃金格差問題を訴えたり、人種差別に抗議して試合前の国歌斉唱を拒んだりした気骨のある選手だ。

 優勝パレード後の演台で、「このチームは強くてタフでユーモアにあふれ、本当にワルな強者揃いで、何ごとにも動じない。ここにはピンクの髪やパープルの髪がいて、タトゥーを入れている人やドレッドヘアもいる。白人も黒人も、その間の人たちもいる。ストレートもいればゲイもいる。キャプテンとしてこのチームを率いることができたこと、これほど光栄なことはありません」と高らかに謳った。

 そして、憎しみを止めよう、そのためにはもっと愛し合おうと語りかけ、それは私たちの責任だと断言した。

 米国のTV番組で、トランプからの招待を「ホワイトハウスになんか行かないよ」と一蹴しトランプを激怒させたのも有名。

 そのミーガンに対して、日本のソフトバンクに在籍しているデニス・サファテ投手(38歳)が、「ヘイ、ラピノー。そんなにアメリカが嫌いなら出ていけよ!誰もお前を止めないし」とツイートした。カナダ出身のマシソン投手(35歳)も、「同感。他国がどうなのか見てくるといい」と、「より下を見ろ」論で来た。

 この発言が批判を浴びるとデニスは、「母国に誇りを持っている。代表チームの主将はなおさら国に敬意を払ってほしい」と言い訳した。お前こそトップアスリートの恥だろう。この男たちの、自分が「帰れ」と言える立場だと思っているオレさま感は裸の王様そのもの。その発言は、トランプがアレクサンドラ・オカシオ=コルテスを含む4人のマイノリティ女性下院議員に「出身国に戻れ」と言ったヘイトと同じなのだ。で、この種のヘイトは合衆国憲法違反である。

 彼らは要するに、オレを気持ちよく居させろ、オレにとっては居心地がいいのに文句を言うな、と言っているにすぎない。他者の困難などどうでもいいのだ。 この手のクソ男は、海を越えてすぐに同調し連帯する。



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