今週の新社会

統一候補 急げ
立憲勢力の責任重大 菅政権 野垂れ死に

2021/09/14
=千葉県2区市民連合が立憲民主党(上)と日本共産党に候補者の一本化を要請した(9月2日、東京都内それぞれの党本部で)

 自民党総裁選直前に党役員人事・内閣改造、さらに解散・総選挙の奇策で延命を図ろうと企てたものの、党内の猛反発で万策尽きた菅義偉首相は9月3日、総裁選立候補断念を表明した。コロナ対策で後手・無策でパンデミックを招いても国民に目を向けない無能・独善の菅退陣は当然。だが、立憲野党と市民には自公政権転換の課題と責任がある。総選挙へ候補者一本化に残された時間は少ない。

 地元横浜市長選での惨敗が菅首相にとどめを刺した。とはいえ、オリ・パラ強行でコロナ第五波を招き、国民の命を危険にさらした責任も取らず政権投げ出しは通らない。

 まず7月16日に野党4党が憲法53条に基づいて要求した臨時国会を開き、国民の窮状をしっかり見つめその声を聞くのが民主主義のありようだ。

 入院できず命の危険にさらされている多くの患者を救い、医療スタッフの悲鳴に応えるために新たな入院施設の設置と医師、看護師などを確保すべきだ。もちろん、PCR検査拡充による感染源対策がなければ感染は収まらない。ワクチン接種だけでは足りない。

 自公政権は通常国会で医療法を改悪、ベッド数削減に補助金をつけた。やってはならないことで、医療機関の窮状を逆手に取るやり方は許されない。

 このような政治を根本から転換するには、政権交代が何としても必要だ。総裁選劇場の前に野党が手をこまねいていてはならない。

 小選挙区の候補者調整が進まなければ、自民党を助けるだけ。何としても立憲野党候補の一本化を成し遂げたい、その思いを込めて千葉県2区の市民連合の代表が2日、立憲、共産両党に要請した。

 2区市民連合事務局の宮川敏一さんは要請を終えて、「2人の候補者と運動を進めてきたが、一本化しないと勝てない。政権交代の期待を裏切ってはならない。両党の代表が最終調整に入るべきだ」と力を込めた。