今週の新社会

退場へ闘う
高市政権

2025/12/03
「戦争準備を進める政権は終わらせよう」と訴える沖縄選挙区選出の高良沙哉参院議員=11月19日、衆院議員会館前



スパイ防止法・軍拡許すな
〝危険性〟広げよう
「19行動」


        軍事費のGDP比2%達成の前倒しや「安保三文書」の26年末改定など、東アジアの緊張を高める高市内閣。政府があいまいにしていた「台湾有事」での自衛隊出動の条件を、高市首相は中国を名指しで国会答弁した。11月19日の衆院議員会館前での「19行動」の参加者は1日も早い高市政権の退場を訴えた。

      「スパイ防止法反対! 日米同盟強化による軍拡を許すな!」を掲げた「19行動」には、800人(主催者発表)が参加、高市政権の危険性を訴えて早期退陣へ闘う決意を固めた。主催は戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会と9条改憲NO!全国市民アクション。 

        開会挨拶した憲法共同センターの石川敏明全労連副議長は、高市首相は「台湾有事」で自衛隊の戦争出動を国会で答え、非核三原則を変えようとしていると糾弾。「危険な高市政権の本質を広く、多くの人に伝えて早期の退陣を勝ち取ろう」と呼びかけた。 

       立憲民主党の藤原規眞衆院議員は、「(安保法制は)10年経っても違憲は違憲だ」とし、韓国のKCIAのような組織を作らせてならないとスパイ防止法に強く反対した。 

      沖縄の風の高良沙哉(さちか )参院議員は、「こんなに危機感を煽っている政権を国民が支持しているという状況は恐ろしい」と語り、沖縄では観光キャンセルが始まっており、暮らしへの影響も強く懸念されていると指摘。 

  高良氏は「非核三原則を見直せば、米軍基地が集中する沖縄に核兵器が持ち込まれかねない」と訴え、平和憲法を無視して軍備増強、戦争準備を進める政権は終わらせようと力を込めた。 

  共産党の堀川あきこ衆院議員は、非核三原則の見直しは、核兵器の廃絶を求めて、核兵器禁止条約に貢献してきた被爆者の思いと行動を踏みにじると指弾した。社民党はメッセージを寄せた。 

  憲法学者の飯島滋明さんは、非核三原則が見直されれば、有事の際の核持ち込み密約は密約ではなくなると警鐘を鳴らした。 

  沖縄フェミブリッジの高岡直子さんは、水を汚し、夜間も騒音をまき散らして危険な軍用機を飛ばし、住民に性被害が及ぼす米軍、平時から住民の尊厳や命をないがしろにしている軍隊が、戦争になったからといって守ってくれるとは到底思えないと訴えた。 

  横須賀のトマホークアクションの岸牧子さんは、抑止力という名の武器や弾薬の傍で暮らす、怯えながら暮らすことをどう思うかと訴えた。