今週の新社会

基地があるゆえの
事件や事故に抗議

2024/07/17
新基地建設に反対する市民がキャンプ・シュワブのゲート前で座り込みを始めて7月7日で10年。前日の6日に行われた県民大行動で「基地撤去!」を訴える市民(小出由美さん撮影)

沖縄県庁前で600人


キャンプシュワブ
第43回県民大行動


1200人結集

   米軍基地があるゆえの事故や事件が絶えない沖縄県。その不安と犠牲から解放しようとしない日米両政府に対して、県庁前の県民広場での緊急抗議集会が7月4日に、6日には翌日で反対座り込みが10年となるキャンプ・シュワブゲート前で県民大行動が開かれた。

   4日夕方の、米兵の少女暴行事件などが県に伝達されなかったとことに対する「人権と命について考える緊急集会」は、600人が参加し、抗議の声を上げた。 

    集会では、名護市の安和桟橋で土砂搬送のトラックにひかれて亡くなった警備員に対する黙とうも行われた。また、通常の政党や団体代表からだけではなく、だれでも思いを語れる3分間スピーチも行われた。

    さらに名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で7月6日、第43回県民大行動が行われた。主催は「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」。 

    毎月第1土曜日に開催されてきた県民大行動だが、新基地建設に反対する市民が同ゲート前で座り込みを始めて7日で10年となり、今回は規模を拡大して2部形式で行われた。 

     第1部は、基地のフェンスに沿って約1キロを「人間の鎖」でつないだ。「辺野古に基地はいらない」「代執行埋立てやめろ」などとシュプレヒコールを上げながら、互いに手をつないで日米両政府に抗議した。 

     第2部は、同ゲート前での集会。オスプレイの墜落、ヘリの不時着炎上や部品の落下、米兵による女性暴行殺害などこれまで何度も繰り返されてきた米軍関連の事件や事故。 

     また、昨年12月に発生し沖縄県に伝達されなかった在沖米兵による少女誘拐暴行事件や、6月に名護市安和桟橋で起きた死傷事故にも抗議した。 

     長年、基地撤去を闘い鬼籍に入った先達の遺志を引き継ぐことも確認した。玉城デニー沖縄県知事はメッセージを寄せた。 

      強い日差しで34度の猛暑の中、主催者発表で1200名が結集した。勝利するまで闘い、沖縄を再び戦場にさせないことを誓った。
     (沖縄・小出由美)