道しるべ

共闘を強く・大きく

2024/08/07
   都知事選から学ぶ

    先の東京都知事選挙は、小池百合子知事の3選となった。蓮舫氏は石丸伸二氏に次ぐ3位だった。「市民と野党」共闘候補の選挙戦を振り返り、弱点を克服し、来るべき衆・参選挙の糧としたい。

    小池氏の勝利は出口調査で分かる。「小池都政を評価する」が、54%(読売)~68%(朝日)と高い。東京の財政力を目に見える形で実施した。例えば「18歳以下の子ども1人に月5000円配布(23年度予算)」である。また、問題点隠蔽のためテレビ公開討論会などから逃げ回った「成果」も大きい。 

右傾化の中で奮闘 

    蓮舫氏は無党派を標ひょうぼう榜する石丸氏の影響を大きく受けた。「小池都政を評価しない(31%)内、37%が石丸、32%が蓮舫」(朝日7/9)。「政治とカネの問題を重視した人の投票先は石丸1位、蓮舫2 位」( 読売7 /7)。無党派層(投票者の3分の1超)は「石丸38%、蓮舫16%」(東京7/8)であった。蓮舫陣営は獲得すべき有権者を十分確保できなかったことを示す。 

    小池氏は、自民支持層の7割、公明の8割を固めた(出口調査・東京)。蓮舫氏は、立憲・共産・社民の支持層の約7割を固めた(同)。軍備拡大を容認する右傾化の中で奮闘したと言える。 

     ただ、各政党の支持率が違うように、「支持層の厚さ」と無党派層の16%しか確保できず3位になったと言える。 

候補者の決定後に 

   さて、蓮舫候補の実現までの「市民と野党共闘」は、候補者決定も政策づくりも画期的だった。問題はその後である。 

   その一番は候補者決定以降、「市民と立憲野党」の協議がなく、選挙戦を立憲がほぼ仕切ったことであろう。その中で、自主的な「ひとり街宣」は、延べ数千人が行った。選対が要請すれば数倍化したと思われる。 

    蓮舫氏の街頭演説も立憲の国会議員・都議が中心で、その他の立憲野党・市民の出番が少なく、かつ「政治不信」「政党不信」に逆らう様な弁士陣だったとの指摘が強い。 

「共闘」の充実を

   
現状の「市民と野党の共闘」は2015年の「戦争法」の闘いの大きな財産である。様々な「共産党排除」の攻撃があるが、自・公・維・国等と対決するにはこの道以外はない。 

   「市民と野党の共闘」は、各々の組織・運動の一層の強化、及び選挙直前でなく、日常的な「都政(国政)批判と大衆運動」が必要であるし、SNS・動画サイトの強化も必須である。