今週の新社会

憲法記念日 守り生かそう
新たな戦前にさせない!大集会に2万5000人

2023/05/17
新社会党の岡﨑委員長(右)と社民党の福島瑞穂党首(中央)が「連帯して憲法を守り、生かす」とアピール=5月3日、都内

新社・社民が初の共同街宣


  憲法施行76年の5月3日、大軍拡と改憲攻撃が続く中、全国各地で集会やデモが行われた。「新たな戦前にさせない! 守ろう平和といのちとくらし」をスローガンに東京・臨海防災公園で開かれた「2023憲法大集会」には2万5千人が参加、改憲と暮らしの危機をはね返そうと盛り上がった。一方、改憲派は「民間憲法臨調」などが都内で憲法フォーラムを共催、外遊中の岸田文雄首相がビデオメッセージを寄せた。

  新社会党と社民党は憲法大集会前段で、初めての共同街頭宣伝に取り組んだ。右翼の大音量による妨害はあったが、会場に向かう集会参加者は足を止め、「憲法を守ろう」との気持ちを共有した。 

  両党からは統一自治体選で当選した議員が登壇。新社会党東京都本部委員長の福田光一北区議は、「選挙での勝利は共闘のおかげ」とお礼を述べ、「憲法は戦争をしないと、国民と世界に約束したもの、変えてはならない」と訴えた。 

  埼玉県鴻巣市議選で初当選した社民党の西尾綾子さんは、「政治や生活の不満のはけ口を外につくって大軍拡するのは許せない。地域から憲法を守る」と訴えた。 

  「いのちの安全保障確立に向けて非正規社会からの脱却を目指す」ことを理念とする「共同テーブル」が連帯挨拶した。

  白石孝・官製ワーキングプア研究会理事長は、「子どもを産み増やせという少子化対策ではなく、子どもを産みたくなる社会
を」と訴え、落語家の古今亭菊千代師匠は、戦中の戦争推進に使われた「国策落語」を取り上げ、「笑いは平和があってこそ生まれる」と続いた。 

  評論家の佐高信さんは、「改憲と統一教会ウイルスに犯された岸田晋三4 4 4 か、砂漠を緑に変えて平和を築こうとした中村哲か」と語気鋭く迫った。 

  これらを受けて新社会党の岡﨑宏美委員長は、「国民主権、基本的人権、平和主義の憲法三原則が踏みにじられている」と訴え、「憲法は誰もがひとりの人間として暮らしていけることを保障している」と、日常の課題と憲法を結び付け、「武器はいらない、基地はいらないということを日々闘っていこう」と訴えた。 

  社民党の福島瑞穂党首は「憲法が危機だが、実行されていない憲法の課題を確認しよう」と呼びかけるとともに、「憲法を尊重する義務のある国会議員が、なぜ憲法を変えようとするのか」「憲法を守ろうとしない人たちに改正を論じる資格はない」と断じた