今週の新社会

ソウル→ プサン→ 下 関 → 東 京 
核汚染水放出反対訴え1632㌔

2023/09/27
ソウル→東京・86日間の徒歩更新で到着した「テントひろば」で「韓日市民の連帯と核汚染水放出反対」を訴える李元栄さん(右)=9月11日、東京・霞が関の経産省前

韓国・水原大 李元栄
教授
徒歩で経産省前に
6月18日に出発して9月11 日到着

 
福島第一原発事故から12年半の9月11日、東京・霞が関の経済産業省前で「テントひろば12周年大集会」が開かれた。「ひろば」は脱原発を訴える市民が11年9月11日、原発を推進した経産省前にテントを設置。最盛期には3張りのテントが、市民や福島の避難者、事故被害者の心の支えとなった。16年8月21日未明、テントは強制撤去されたが、「ひろば」では座り込みが続き、丸12年となった。

  テントひろば12年今も続く 座り込み

 
集会は「海を汚すな!核ゴミ増やすな!脱原発を」と銘打ち、放射能汚染水の海洋放出が8月24日に強行されたことへの怒りが渦巻いた。 

  最初に「原発いらない福島の女たち」の黒田節子さんが、汚染水放出反対を訴えて福島県郡山市から徒歩で南下してきたと報告。 

  また、福島第一原発から14㌔、浪江町の「希望の牧場」の吉沢正巳さんは双葉町の河川で釣りをし、「50ベクレルの魚を釣って放射能汚染を立証したい」と報告。吉沢さんは、行政の「牛の殺処分」「牛を捨てて避難」の指示を拒否、残された牛と過ごし、牛を通して原発事故の悲惨さを告発してきた。 

  集会の特別ゲストは韓国・元水スウォン原大学校教授の李イウォニョン元栄さん。李さんは、ソウルを6月18 日に出発、釜山市から下関に上陸、東京まで1632㌔を「韓日市民の連帯と核汚染水放出反対」を訴えて歩き続けてきた。 

  11日は新橋SL広場から東電本店前を経由手渡そうとしたが叶わず、代理に預けた旨の報告と日韓市民の連帯を訴えた。 

  また、作家の落合恵子さんのメッセージ紹介や福島瑞穂社民党党首の挨拶、福島地裁に汚染水放出差止めを提訴した弁護団共同代表の河合弘之弁護士、ルポライターの鎌田慧さんが怒りの告発。座り込みを続けるメンバーの1分スピーチや、たんぽぽ舎の報告と問題提起があった。 

  参加者は最後に経産省に怒りのシュプレヒコールを繰り返した。