今週の新社会

米空母母港化50年に
撤回求め7500人

2023/10/25
「数年程度」と言いながら50年。通常型から原始力空母になり、横須賀は米国外では唯一の空母の母港で、海に浮かぶ原子炉の危険性は隠ぺいされたままだ。配備撤回を
求める全国集会では7500人が怒りの声を上げた。



横須賀  永久化許さない


   「米空母母港化50周年抗議!原子力空母ロナルド・レーガンの配備撤回を求める全国集会」が10月5日、神奈川県横須賀市内で開かれ、7500名が参加した。主催は神奈川平和運動センターと三浦半島地区労センター。 

    神奈川平和運動センター代表の福田護弁護士(第五次厚木基地爆音訴訟弁護団長)は主催者挨拶で、「数年程度と言われた〝空母の母港〟は1973年10月のミッドウェー配備に始まり、2008年9月から原子力空母配備となり、50年が経過した。空母を中心に最新鋭のBMD(弾道ミサイル防衛)対応艦を含め、戦闘能力は極めて高く、横須賀は世界有数の巨大軍港、出撃基地となっている」と指摘。 

    「米国外で唯一の空母の母港は永続化した状況であり、空母の原子炉の危険性は依然として隠ぺいされたままだ。住民の安全を置き去りにして出入港が繰り返されている」と批判、空母と米軍基地撤去を強く求めた。 

     フォーラム平和・人権・環境の藤本泰成共同代表は、「戦争を回避し、九条の平和主義を守らなければならない」と連帯挨拶した。 闘いの報告では、厚木基地爆音防止期成同盟の石郷岡忠男委員長が、「5年前に空母艦載機が山口県の岩国基地に移駐した後も軍用機の爆音は依然として続いている」と強調。 

     欠陥機オスプレイの厚木基地への飛来と修理、自衛隊機の飛行の増加、消火剤の発がん性物質PFAS(有機フッ素化合物)流出による飲料水汚染と環境破壊の被害が続いていると訴え、「夜間飛行差止めを勝ち取り、平和で静かな空を取り戻す」と、揺るがない決意を力強く語った。 

     非核市民宣言運動・ヨコスカの新倉裕史さんは、「日米軍事一体化が、このヨコスカから始められている」と警鐘を鳴らした。 

     集会は最後にアピール「米空母母港化50周年抗議! 原子力空母の配備撤回を求める10・5全国集会」を採択し、米海軍横須賀基地ゲート前で原子力空母ロナルド・レーガンの配備撤回を求めアピールを行った。