今週の新社会

平和な島に戻せ
南西諸島の基地化反対
那覇で1万人 全国各地でも集会

2023/12/06
県民平和大集会で参加者の思いでつくられた「スイミー」の前で=11月23日、那覇市内

    政権が有事を煽り、急速に戦争体制を準備する南西諸島の基地化に抗し、「平和な島に戻せ、再び戦場にしてはならない」と11月23日、那覇市をはじめ東京、名古屋、大阪などで大規模な平和集会が開かれた。新社会党の宮川敏一副書記長が代表参加した那覇市の奥おうのやま武山公園陸上競技場と、国会正門前集会から報告する。

   1万人が参加した那覇市の県民平和大集会で、玉城デニー知事は「なぜ、日本政府は沖縄の不条理に正面から向き合おうとしないのか。その不条理が存在する限り、私たち沖縄県民はこれからも絶対にひるむことなく行動し、平和のための声を上げ続けていこうではありませんか」と呼びかけた。 

    知事は更にガザ・パレスチナ、そしてウクライナの現状に触れ、「悲劇に見舞われ逃げる場所すらない人々の表情に、大きな憂いを、既視感を感じ」、「ウクライナの街が破壊されたとき、私は最初に1970年12月のコザ暴動のあのシーンが、まるで白黒映画がよみがえるように思い出した」と続けた。 

    そして、「子どもたちの未来が戦争の未来であってはならない」「誰一人取り残されない本当に優しい社会」をつくるために声を上げ、「ぐすーよー、負(ま)きてーないびらんどー」(皆さん、負けてはなりませんよ)と締めくくり、地響きのような拍手と声援を受けた。 

    沖縄選出の5人の野党系国会議員でつくる「うりずんの会」から高良鉄美参院議員が、「沖縄復帰の年は日中国交回復の年。日中平和友好条約は、両国で戦争をしないと約束した。沖縄は東西南北の隣国と友好関係を持つ役割があり、そのことが沖縄の平和を築くことにつながる」と、軍事対立ではなく、話し合いで平和を築こうと挨拶した。 

     集会宣言は主催した「沖縄を再び戦場にさせない県民の会」事務局長代行の岡本由希子さんが読み上げ、「政府は戦争の足音に恐怖する県民感情に配慮するどころか、辺野古新基地建設の代執行問題に見られるように、安保外交・基地問題は国の専権事項と強硬姿勢を強めるばかり」と指弾、「私たちは今こそ、戦争をするな!無謀な戦争を繰り返すな!と腹の底からの声を上げよう」と呼びかけた。