今週の新社会

腐敗の極み 自民党
 政権交代で浄化
 立憲野党は準備を

2023/12/27
「ガザ虐殺ストップ、自民党政治を終わらせろ!  」と訴えたウィメンズアクション=12月14日、東京・有楽町


     第212回臨時国会は12月13日、国民の生活困難と不安に応えない補正予算や、財界と政府の統制を強める改定国立大学法を成立させて閉会した。内閣支持率暴落の中で露呈したパーティ券売上金の還流疑惑。安倍派の他にも岸田派などで政治資金報告書不記載が明らかになった。今こそ自民党政治を終わらせ、政権を立憲野党が担う覚悟と準備があってこそ政治浄化と国民生活向上が望める。

パー券疑惑の中臨時国会が閉幕

    「天国から地獄」―臨時国会開幕と閉幕の違いを表すように、岸田文雄首相は自信にあふれた表情から一変、国会終了後の記者会見ではしばしば言葉を詰まらせた。安倍派狙い撃ちと目された派閥パーティ券売上げの還流と裏金化は、岸田派にも飛び火した。 

     それでも安倍派の松野博一官房長官、西村康稔経産相、鈴木淳司総務相、宮下一郎農水相の4人、副大臣では、堀井学副内閣相、堀井巌副外相、青山周平副文科相、酒井庸行副経産相、宮沢博行副防衛相の5人、政務官では佐藤啓財務政務官、上野通子首相補佐官、和田義明防衛相補佐官の3人、計12人が辞職に追い込まれた。 

      自民党幹部も萩生田光一政調会長、高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長の3人が辞表を提出した。 

      岸田首相に求心力は失われている。新たに林芳正官房長官=岸田派、斎藤健経産相=無派閥、松本剛明総務相=麻生派、坂本哲志農水相=森山派を充てたものの、「新年度予算成立後の退陣」の筋書きすら表面化している。 

     しかし、パーティ券問題で叩かれるのは岸田首相に責任を取らせろという自民党内の打算で政権は続投となっているだけだ。

     臨時国会閉会翌日の12月14日夕、東京・有楽町のイトシア前で総がかり行動実行委員会性差別撤廃プロジェクトが行った「パレスチナに平和を!ストップジェノサイドウィメンズアクション」では、共産党の伊藤岳、社民党の福島瑞穂の両参院議員、日本婦人団体連合会、全労連女性部などの各代表、市民が自民党と、イスラエルを厳しく糾弾した。 

  「イスラエルの病院攻撃に対して岸田首相は国会答弁で、『人道法違反といえない』と言う。そんな政府が私たちに戦争への道を押し付け、武器輸出規制を緩めている」「時事通信世論調査で内閣支持率17・1%、自民党支持率18・3%と下がり続けるのは、国民の怒りの高まりだ」「日本が世界の中心で戦争を止める。それが不戦憲法を持つ国民の誇りとなる」と訴えた。